環境方針

ニフコが目指すべき未来は「豊かで持続可能な社会」です。地球環境に配慮した商品づくりが、サステナビリティの力強い推進力につながっていくものと考えています。

環境基本方針

 ニフコは、持続可能な社会の実現に向けて、環境保全が最重要課題の一つであることを認識し、事業活動および製品を含むバリューチェーン全体で、生物多様性ならびに地球環境保全に努めます。

  • ニフコ:ニフコグループに属するすべての企業

行動指針

  • この環境方針を実行し、維持するため、すべての従業員と共有します。 サプライヤーにも、本方針を提示し、環境保全に協力を求めます。

  • 環境法令・条例・協定等を遵守します。

  • 技術的・経済的に可能な範囲で環境目標を定め実行するとともに、それらを定期的に見直し、環境マネジメントシステムの継続的改善と環境汚染の予防に努めます。

  • 省エネルギーおよび資源の再利用を推進し、地球温暖化防止及び循環型社会の実現に努めます。

  • 事業活動で生じるすべての廃棄物の削減に努めます。

  • 製品含有化学物質の管理を徹底します。

  • 環境に配慮したクリーンで快適な製品の開発を推進し、環境負荷の低減に努めます。

  • すべての従業員の環境に関する意識向上を推進するとともに、環境保全活動への参画・支援に努めます。

  • 環境保全活動に関する情報を適宜開示し、社会とのコミュニケーションを図ります。


環境マネジメントシステム

国際規格ISO14001に基づく環境マネジメントシステム(以下「EMS」という)を構築しています。
2001年3月にISO14001の認証を取得して以降、事業活動と連動したEMSとして、体制の整備、仕組みの構築、環境活動を推進しています。
特に製品を通じた社会への環境貢献と事業活動で生じる環境負荷の低減を取り組みの柱として、部門単位で活動を計画し、実施、評価、改善のPDCAを実践しています。
EMSの有効性については、定期的な内部監査やマネジメントレビューで確認し、課題に対する改善を進めることで取り組みのレベルアップを図っています。

推進体制

EMSの適用を受けるすべての拠点に、環境管理責任者を選任しており、業務特性を考慮したマネジメントプログラムに取り組んでいます。また、年間の活動総括として経営層によるマネジメントレビューを実施し、適合性・妥当性・有効性を評価しています。
ISO14001認証取得は、国内4社(9拠点)、海外20社で、全グループ会社の80%が取得しています。

環境法令の遵守

各事業所で適用を受ける環境法令の遵守状況を定期的に確認しており、2024年度も環境法令の違反はありませんでした。

専門人材の育成に向けて

環境活動を推進する従業員の専門性向上を目指して、EMS実務者研修を行っています。業務とEMSの融合、PDCAの回し方、関連規程などを学び、実務に役立つプログラムとしており、2024年度は32名が受講しました。
また内部監査員については、従来は既存監査員のスキルアップに重点をあててきましたが、新たな人材育成の必要性を鑑み、2024年度に新規内部監査員20名の養成研修を実施し、内部監査員資格の認定を行いました。

サプライチェーン連携

ニフコは重要なビジネスパートナーである取引先とともに環境への取り組みを進めています。従来より環境保全基準を取り決め、各取引先に遵守を依頼してきました。2024年度は前年に引き続き、主に環境法令の遵守を観点にして9社の取引先を訪問監査し、59社の取引先に自主監査を実施していただきました。監査後は、それぞれの課題や対策を当社と共有し、さらなる改善につながるように取り組んでいます。また、すべての1次サプライヤー向けに『サステナビリティ調達方針』および『サステナビリティ調達ガイドライン』を発行し、9割以上のサプライヤーから合意を頂きました。

環境負荷物質(SOC)管理用データベースシステム 「N-SOC」を海外主要13拠点へ導入開始

当社は、業界に先駆けて2004年よりSOC管理にデータベースシステムを導入し、2018年にはこれを「N-SOC(エヌソック)」として刷新、国内全拠点への導入を完了しております。海外拠点においては、2024年1月に「N-SOC海外プロジェクト」が始動し、主要海外拠点13か所への導入を進めております。そのうち中国リージョンの5拠点では2024年12月にすでに導入が完了しており、他拠点についても2026年度内の導入完了を予定しています。 N-SOCの特長は、IMDS*およびCAMDS**上の当社製品の成分データと連携し、関連法規ならびに顧客固有の要求事項に基づく法規適合性を自動でチェックできる点にあり、グローバルでの包括的な法規対応力と品質保証体制のさらなる強化を実現しています。

*International Material Data Systemの略称、自動車業界で使用される部品や材料の含有化学物質情報を管理・共有する国際的なデータベースシステムを指します。
**China Automotive Material Data Systemの略称、中国版のIMDSのこと。中国自動車業界のみで運用中。

2024年度SOC関連調査の実績

2024年度は、MCCP(中鎖塩素化パラフィン)の化審法適用決定を受け、納入先各社からの問い合わせや調査依頼が急増しました。その結果、調査依頼の受付け品目数は前年比の約3倍となる過去最多の47,477品目に達しました。当社では、これらすべての品目に対しN-SOCを活用することにより、迅速かつ正確な調査を実施し、法令違反がないことを確認しております。

ニフコ化学物質管理基準rev8.0発行

環境関連規制で近視・報告が義務化されている化学物質に加え、顧客固有要求事項として、納入先が独自に禁止・報告を要求している化学物質についても対応しています。これら全化学物質を網羅したものを毎年「NCSL:ニフコ化学物質管理基準」としてまとめ、全サプライヤーへ禁止物質の非含有と、その他報告が必要な物質の開示を求めています。