廃棄物への取り組み

ニフコは、限りある資源を有効に活用し、廃棄物の発生を最小限に抑えることが、持続可能な社会の実現に不可欠であると認識しています。

ニフコが目指すこと

ニフコは、環境に配慮した持続可能な社会の実現を企業の使命とし、その実現手段として「廃棄物ゼロを通じた資源循環への取り組み推進」を、重要課題(マテリアリティ)のひとつと位置付けています。

環境への貢献と企業の役割

・再生材の積極的な活用
・廃棄物の発生抑制
・リサイクルの推進

「廃棄物ゼロ」への挑戦とリスク対応

・原材料価格の変動リスクへの耐性強化
・廃棄物処理コストの上昇への抑制策
・規制強化への柔軟な対応

資源循環型社会の実現に向けたニフコの取り組み

ニフコは、資源の有効活用と廃棄物の再利用を中心に据え、製造・開発・設計段階からサプライチェーン全体、さらに外部との連携に至るまで、多層的に循環型経済の実現を目指しています。

製造・開発・設計段階での取り組み

製造段階における廃棄物の最小化

・パージダンゴの削減:成形機の洗浄工程で発生する廃材の削減に取り組む
・廃棄スプルーの削減:成形工程における余剰材料の発生を最小限に抑え、プラスチック廃棄物の削減に取り組む

開発・設計段階における環境配慮

・環境に配慮した製品設計の推進:製品ライフサイクルを通じた環境負荷の低減を意識した設計を実施
・顧客への提案活動:環境配慮型製品の導入に向けた提案を積極的に行い、持続可能な製品開発を支援


サプライチェーン全体を巻き込んだ資源循環の強化

ニフコは社内にとどまらず、サプライチェーン全体での資源循環強化を推進しています。取引先との協力を通じて、以下のような取り組みを展開しています。

・廃棄物排出量の抑制
・再資源化の推進
・リサイクルの促進


外部連携によるルール形成と業界貢献

ニフコは、業界のルール形成にも積極的に参画し、業界全体でのサーキュラーエコノミー移行を主導しています。

・産官学連携(環境省・経済産業省)への参画
・自動車部品工業会との連携


製造工程における資源保護と再資源化の実践

資源保護と廃棄物再利用に関する具体的な取り組み

ニフコでは、資源保護および廃棄物の再利用に向け、以下の取り組みを推進しています。

・工程改善による廃棄物の削減
・廃棄物の分別強化と有価物への転換
・再生材の活用に向けた認証課題への対応

2024年度より、廃棄物データの精度向上に伴い、ISO14001認証拠点に限定していた総排出量の開示範囲を、国内単体および国内子会社を含む全拠点へ拡大します。また、廃棄物の中でも特に廃棄プラスチックを主要指標として管理し、削減を目指します。


産業連携による革新的リサイクルモデルの構築

2024年度には、公益財団法人自動車リサイクル高度化財団(J-FAR)の公募事業「XtoCarプロジェクト」に採択されました。本プロジェクトでは、
・動脈産業(製造業)と静脈産業(リサイクル業)の連携
・非自動車由来の廃プラスチックを自動車部品へと再生する新たなリサイクルモデルの構築
という新たな価値創造を目指しています。
2025年度には、自動車用途に適用可能な廃プラスチック素材を少なくとも1種類選定することを目標に、調査・分析を進行中です。


水資源への取り組み

水資源の有効活用と汚染防止

事業活動で使用する水の量を把握し、節水および排水の汚染防止に取り組んでいます。
主に空調機や成形機、一部の恒温槽などで冷却水を使用しますが、生産工程の効率改善や、雨水の利用などで使用量削減に努めるとともに、排水基準を遵守して公共水域に悪影響がないようにしています。

雨水利用システムの活用

本社

雨水を地下貯水槽に一次貯蔵したのち、ろ過と消毒処理を施し、トイレの洗浄水として利用しています。雨水でもその役割を十分に果たせるため、この取り組みにより上水道の消費量を抑制し、31.6%の節水につながっています。

本社にある雨水のろ過システム